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【東芝】神戸製鋼所のデータ改ざん問題から考える企業の債務超過リスク【シャープ】

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日経平均株価は連日高値を更新していますが、世間を賑わせているのが

『神戸製鋼所データ改ざん問題』

13日時点で神戸製鋼所は時価総額の4割が吹き飛び、株価は大きく下落しています。

このような企業の信用リスクは株価を脅かす大きな要因の1つです。

今日は東芝、シャープ、神戸製鋼所の事例を踏まえ、企業の『債務超過リスク』について考えてみましょう。

 

東芝は多額の減損処理

記憶に新しい東芝の債務超過問題。

米ウエスチングハウス(以下、WH)が原子力サービス会社買収に伴い発生したのれんの減損処理によって東芝の自己資本が吹き飛ぶことが表面化し、株価が暴落しました。

減損処理は買収した会社が当初想定していた収益を期待できなくなると行わなければならない損失計上です。

直近だと日本郵政が昨年買収した豪物流大手、トール社の買収に伴い発生したのれんの減損処理を行ない、利益を圧迫しました。

よく言われているのが日本企業はM&Aにおいて被買収企業の価値評価算定が甘い、ということです。

被買収企業に支払う金額が過大になりすぎていることが後の減損処理につながってしまっていると思われます。

個人投資家の皆様は、株式投資をする際、是非、企業の貸借対照表(バランスシート 以下、BS)を見てみてください

M&Aをした企業は被買収企業の純資産に対して上乗せして買収金額を支払っている場合、BSの左側下方に『のれん』という項目があります。

この『のれん』が資産のどのくらいの割合か、純資産に対してはどれくらいの割合かなどを注視する必要があると思います。

のれんのある企業には減損処理リスクが付きまといます。

減損処理の金額によっては東芝のように自己資本が吹き飛び、かつ債務超過に陥ることもあり得ます。

買収した会社の業績はなかなか確認し難いので気をつけましょう。

 

シャープは本業の悪化

こちらも記憶に新しいシャープですが、シャープは本業の業績悪化に伴い赤字を垂れ流し、債務超過に陥りました。

東証はルールに則りシャープを東証2部へ降格。

シャープは台湾企業の鴻海からの資本を受け入れることで債務超過を解消し、業績も復調。

今年6月29日には東証1部への上場申請を行いました。

シャープの場合、かつて日本のお家芸とまで言われた液晶ディスプレイに事業を特化したことが、後の業績不振に繋がったと言われています。

高品質であったシャープの液晶ディスプレイは安価な中韓勢にシェアを奪われ、シャープは赤字を垂れ流し続けました。

そして債務超過に陥ります。

 

シャープの場合、毎期赤字を出していたこともあり、株価は下落を続けていました。

このままでは債務超過になってしまう、と感じた投資家も多かったようです。

事業を特定の分野に絞り込み、他社に負けてしまうことの怖さを感じる出来事でした。

 

投資家にとって、目の前の企業がしっかりと利益を出していることほど重要なことはありません。

今は赤字だけれど黒字に転換すれば株価は大きく上がる、と淡い期待だけで投資してはいけません。

明確な根拠がある上で赤字企業には投資すべきだと考えさせられる事例です。

 

神戸製鋼所のデータ改ざん

当初、10月8日に発表されたデータ改ざんの該当製品は、アルミ板、アルミ押出品、銅板条、銅管及びアルミ鋳鍛造品でした。

 

今ではさらに増えています。

また該当の取引先も約500社まで拡大しており、今後の展開は予想できません。

神戸製鋼所の供給した材料によって損害が発生した場合は損害賠償を要求される可能性があります。

また株主は大きな損失を被っていますので、株主からの訴訟も考えられます。

これらは企業のキャッシュフローを悪化させるだけでなく、特別損失につながる可能性があります。

利益が吹き飛ぶ可能性があるということです。

また利益が吹き飛ぶだけでなく、自己資本までも吹き飛べば、東芝と同様に債務超過に陥ってしまいます。

 

そして企業として何よりも痛手なので『信用の失墜』

企業も人も、信用が命です。

信用できない相手との取引なんて絶対にしませんよね。

よって今後の取引が大きく減少することにつながります。

将来、企業として存続していけるかまでもが怪しくなってきます。

 

神戸製鋼所の今後

個人的に考えているのは、事態が収束を見せそうなところでは新日鉄住金が買収するのではないかなと。

神戸製鋼所の財務とか何も見てないのでそこはまた確認次第更新したいと思います。

 

まとめ

今日は企業の債務超過リスクについて過去の事例をもとに考えてみましたが、実際のところ減損が発生するか否かはわかりません。

企業と投資家には情報の非対称性が存在するものです。

できるだけ減損する銘柄は避けて投資できるよう、投資家としての目を養いたいものですね。

 

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